引き継ぐことへの苦悩
「こんな時期なので県外から人を呼べず、地元でできる人を探しています」
最初はこんなお話からだったのですが、いままでよく知っているプロの方が長年携わっていたイベントというのも知っていた。悩んだ末にお受けすることにして、ご本人にも報告させていただき、迎えた当日。
その方が長年築き上げてきたものを自分が壊してしまわないだろうか。ここしばらく経験がないほど緊張していた自分がいて、当日まで何をやろうかぐずぐずと悩む自分。(実は紅白のときよりもはるかに緊張していた。)
最終的には「自分ができることを精一杯恥ずかしくないようにやろう」と気持ちを切り替えて臨むことに決めました。
基本的にはいつも一人でこういうイベントに出るのですが、今回は強力なスタッフを1名お願いしておいたらスタート前から子供たちと打ち解けてくれて、それを見て自分もなんだかほっこり。
パフォーマンス&ワークショップスタート
おおまかにやることは決めておいたものの、あとは雰囲気を見ながらその時その時で流れを変えていこうと決め、パフォーマンススタート。
コロナの影響で25分ずつを2グループに分けてのパフォーマンス。そんなにすごい技はできないけれど、子供たちとの掛け合いをしながら進めるスタイル。本当は客上げしてみたかったけど、さすがにそれは今回は自粛。
1回目、音響がいきなりトラブって冷や汗をかきながらのスタート。技はちゃんと決まるのだけど、子供たちにちゃんとわかってもらえるのか!?
糸なしのけん玉で玉を床に落としてしまい、すかさず
「いまのは『床』という技です!」
一同「シーン・・・・」
伝わらなかったのか、面白くなかったのか、心の中で泣きながらパフォーマンスを続ける自分(笑)
プロのような派手さはないけど、自分らしく、でもあまり他の人がやらないような技も盛り込みつつパフォーマンスは進行。それなりには楽しんでもらえたかな??
初回は1発で決まった5連けん玉。2回目のパフォーマンスで突如スランプに陥り、5~6回連続で失敗。一度区切ろうとパフォーマンスの最後にまわして3回目、どうにか決まった~(涙)あまりにも決まらなくて、背中を嫌な汗がツーっと流れた。
みんなの「頑張れ~!!!」の声にどれだけ勇気づけられたか。割れんばかりの声援、ありがとう。
その後のワークショップはお皿に乗せる技、とめけんなどを練習。年中さんなのにもしかめは結構できる子が多いという、さすがこの園はレベルが高い!そして最近よく練習に取り入れる「灯台の練習」。
灯台って難しい技だから最初から「ムリ」と考えてしまうことが多いのだけど、脇を締めて肘がお腹に軽く当たるくらいで構えてけんを乗せるとほとんどの子が玉の上にけんを立てることができる。集中力も必要だけど、これが自信につながって、難しい技も「コツさえつかめばできる!」と思ってくれたらしめたもの。
この園は以前からけん玉、コマ、ヨーヨー、太鼓などさまざまな取り組みをしていて、子供たちの集中力も高い。子供たちの理解も早いのでこちらもとてもやりやすく、自分のトラブル多発ではあったものの(笑)楽しく有意義な時間が過ごせたのも事実。
今回は声をかけていただき、本当にありがとうございました。
ちなみに今回もワークショップで使った皿の大きなけん玉「大晴」。
やっぱりこのけん玉、ワークショップには最強です。